変わる理学研究科

1939年(昭和14年)、名古屋帝国大学は七帝国大学の最後に設立され、医学部と理工学部が設けられました。理工学部には1940年に化学科が、1941年に物理学科が置かれ、1942年には理工学部は理学部と工学部に分離され、理学部には数学科と生物学科が加えられました。

この理学部の創立により若い研究者が集まったことは、名古屋大学理学部および大学院理学研究科の自由闊達な学風を育てる大きな要因となりました。国内初の生物物理学の研究室を開設するなど、融合・学際研究に取り組む自由な研究風土は4人のノーベル賞受賞者の輩出に寄与しています。

こうした研究風土は現在も脈々と息づいており、物理と数学の融合を図る素粒子宇宙起源研究所(KMI)、化学と生物の融合を図るトランスフォーマティブ生命分子研究所(ITbM)など、分野融合に積極的に取り組み、そこで生まれた先進的な研究成果は世界に向けて発信されています。

2022年4月、名古屋大学大学院理学研究科は、従来の素粒子宇宙物理学専攻、物質理学専攻、生命理学専攻の三専攻制を発展的に統合し、理学研究科理学専攻としました。

統合された理学専攻の目指すもの

名古屋大学大学院理学研究科は、2022年4月に組織改編を行い、従来の素粒子宇宙物理学専攻、物質理学専攻、生命理学専攻の三専攻を発展的に統合し、理学研究科理学専攻に一本化しました。

科学技術の持続的な発展や国際競争力の強化のためには、目先の成果を追うのではなく、20年先、30年先を見通し、世界を先導する日本発の学術研究を持続的に創成していくことが必須となります。

名古屋大学大学院理学研究科は、専門分化された専攻の壁をなくし、理学専攻という一つのプラットフォームに統合することで、自由闊達な学風のもと高い専門性と他分野の研究者と協働する能力の双方を備えた人材を育てることを目指します。

三つの領域を統合した新たな研究体制

名古屋大学大学院理学研究科は三つの領域(物理科学、物質・生命化学、生命理学)にまたがる14のコースから構成されます。
これにより多様な分野、出身大学、出身国の学生を広く受け入れ、専門性の深化や拡張を図ります。また、国際共同研究にも積極的に取り組みます。

素粒子・ハドロン物理学

物理科学

天文・宇宙物理学

物理科学/生命理学

宇宙地球物理学

物理科学

凝縮系物理学

物理科学/物質・生命化学/生命理学

生物物理学

物理科学/生命理学

物理化学

物理科学/物質・生命化学

無機・分析化学

物理科学/物質・生命化学

有機化学

物質・生命化学/生命理学

生命情報・システム学

物理科学/生命理学

遺伝・生化学

物質・生命化学/生命理学

形態・機能学

物質・生命化学/生命理学

行動・生態学

生命理学

学際理学

物理科学/物質・生命化学/生命理学

国際理学

物理科学/物質・生命化学/生命理学

専門性の「深化」と「拡張」のために

名古屋大学大学院理学研究科は、これまで専門性を深めることに力を入れた大学院教育を実施してきました。一方で、広く社会で活躍する人材の育成には、多分野に興味を広げる教育とともに、キャリアパス教育、リーダーシップ教育、国際化教育などの教育が必要とされています。こうした教育からは多分野・多文化に対する広い視野が醸成され、専門性が広がります。「専門性の深化」と「専門性の拡張」の実現のため、名古屋大学大学院理学研究科では、さまざまな取り組みを実施します。

ボイス

教  員

ひらかれた学風が研究領域の深化と拡大を進める。

理学専攻 染色体生物学研究室

教授

西山 朋子

理学専攻 宇宙線イメージング研究室

准教授

森島 邦博

理学専攻 無機化学研究室

教授

唯 美津木

学  生

学生たちの学びたい気持ちを大学全体でサポートする。

理学専攻 生命情報・システム学コース

博士課程後期1年(2022年4月現在)

井本 圭亮

素粒子宇宙物理学専攻

博士前期課程2年(2022年4月現在)

近藤 萌

理学専攻 無機・分析化学コース

博士後期課程1年(2022年4月現在)

横山 侑弥