ボイス

教 員

ひらかれた学風が研究領域の深化と拡大を進める。

理学専攻 遺伝学研究室

教授

大澤 志津江

学生たちにはやりたい実験や目指したい研究を、
自ら積極的に考えていってほしいですね。

前所属先では、研究室を支える立場として研究を行ってきましたが、研究室の主宰者として、さらに研究を深めていきたいと考えるようになり、名古屋大学にきました。研究の場としての理学研究科の魅力は、幅広い学問領域をカバーしており、異分野間の連携や学際的なアプローチが可能である点です。現在はショウジョウバエをモデル生物として、細胞間相互作用が、多細胞生物の形態形成や恒常性維持に果たす役割やその仕組みを生体レベルで明らかにする研究を行っています。

私の研究室には優秀で素直な学生がたくさんいますが、もう少しとがっていてもいいのではと感じます。やりたい実験や目指したい研究を、自ら積極的に考えていってほしいですね。

理学専攻 宇宙線イメージング研究室

准教授

森島 邦博

異分野との交流や社会との連携を通じて
既存の枠を超えた新しい価値の創造を。

名大理学部の魅力は、ノーベル賞に結びついたような歴史ある研究から新しい研究まで世界の第一線で活躍する幅広い分野の研究者が集まり、自由な発想で研究を進めているところにあります。現在、私は宇宙線を使って巨大な構造物の内部を非破壊で可視化する技術の開発を進めています。この研究の基盤は、長年にわたり素粒子の研究で開発されてきた技術にあります。すでに福島第一原発内部の炉心溶融の可視化やエジプトのクフ王のピラミッド内部に未知の巨大空間を発見するなど、さまざまな成果を上げています。

名古屋大学には、異分野との交流や社会との連携を通じて既存の枠を超えた新しい価値の創造とそれらを社会に還元する場であってほしいと思います。

理学専攻 無機化学研究室

教授

唯 美津木

互いに評価し認め合える優れた研究・教育環境、
理学研究科の魅力はそこにあります。

主宰する無機化学研究室では、多様な元素を用いて燃料電池などの反応の新しい触媒を開発したり、エネルギーの高いX線を使って触媒の構造や状態を反応場で丸ごとイメージングして、触媒の働きや鍵因子を明らかにする研究を進めています。名古屋大学に来る前は、岡崎にある分子科学研究所におり、理学研究科の素晴らしい研究や環境を伺っていました。実際に名大に来てみると、最先端の研究を切り拓いておられる多くの先生方に囲まれ、互いに評価し認め合える優れた研究・教育環境であることがわかりました。

大きな変化に常にさらされる今日、学生たちには新しいことを常に取り入れ、時代を先駆ける知恵をもった人財に育ってほしいと考えています。

学 生

学生たちの学びたい気持ちを大学全体でサポートする。

理学専攻 生命情報・システム学コース

博士後期課程1年(2025年4月現在)

桂 宗広

アクセスがよく住みやすい印象の名古屋大学。
先生方との距離感が近いところにも魅力を感じます。

高校まで東京にいましたが、新天地への憧れから都外の大学への進学を希望しました。名古屋大学を選んだのは、関東と関西の両方にアクセスが良く、旅行で訪れた際に住みやすい印象があったためです。理学研究科の魅力は、先生方との距離が近いところです。研究科に入ると、イベントやラボ間交流などを通じて、顔と名前を憶えていただき、先生との距離が一気に縮まりました。現在はカザリショウジョウバエというハエの仲間を使って、昆虫がその小さな脳でどのようにして花を認識しているのかという研究をしています。キャンパスでは理学部の東にある自然豊かなスポットがお気に入りです。野鳥が好きで、鳥の種類と数を記録してみると、1年間で100種類ちかい鳥類が確認できました。

理学専攻 宇宙地球物理学コース

博士後期課程3年 (2025年4月現在)

矢倉 昌也

理学研究科の魅力は、
教員、学生関係なく、自由に議論ができることです。

学部生の頃から太陽や地球近傍の宇宙環境の物理学に興味をもっており、これらを包括的に研究している現在の研究室を志望しました。現在は、X線や紫外線、電波による観測データを多角的に解析することで、太陽フレア中に発生する粒子加速がどのように時間変化しているかを研究しています。理学研究科の魅力は、教員や学生という肩書きに関係なく、自由に研究の議論ができる土壌がある点ではないでしょうか。また、研究集会が多く行われ、最先端の研究に触れる機会が多いことも魅力だと思います。

現在名古屋大学では博士後期課程への支援が多く行われています。これがさらに拡充され、より博士後期課程へ進学しやすい環境になれば良いと考えます。

理学専攻 無機・分析化学コース

博士後期課程2年(2025年4月現在)

森山 拓海

広く理学全般を学んでから学科選択ができること、
領域を横断した交流の機会が多いことに惹かれます。

教職課程が履修でき、広く理科・数学の知識を深められることから名古屋大学理学部を第一志望としました。1年次に広く理学全般を学び、2年次に学科選択するという理学部の制度は、他大学にはない特色であり、広く理学を学びたいと考えていた私はこの点に強く惹かれました。理学研究科に進むと、研究科内の共通講義や卓越大学院プログラムなど、領域を横断して交流する機会が多く、研究科内の他研究室や他大学との共同研究・連携を積極的に行っている研究室が多いため、風通しのよさを感じます。現在は、高活性・高耐久性を発揮する燃料電池電極触媒を実現するため、これまで精密な合成が困難であった白金とガドリニウムを組み合わせた合金触媒の合成に挑戦しています。